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この前、人を拾いました
第25章 ③―5 祝賀パーティー
「草野くん、君はただ私のそばについて笑っていればいいから。」
「は、はい…」
白石社長の香水の匂いを我慢しながら、初めて乗るリムジンの中で私はソワソワとしていた。
向かう先は一流ホテルの会場、西園寺財閥が創立100周年を記念した祝賀パーティーである。
うちの会社は西園寺財閥の傘下の子会社のそのまた子会社。
こういった場でしっかりと顔を広めて関係を厚くすることが大事…らしいけど…
こんな身分違いなパーティーになんで私……?
「社長、着きました。」
運転手の方がリムジンの扉を開けると、そこには見たこともないようなきらびやかな人たちで賑わっていた。
や、やばい…
どう考えても私、場違いなんですけどぉーー
まさに上流階級といったその雰囲気に私は会場に入る前から困惑してしまう。
受付をすませて、会場に入ると尚更、私その輝きに目眩を覚えた。
「ほら、緊張することはない、笑いたまえ」
白石社長はそういってニヤリとすると私の腰に手を回し、微かに私のおしりを触ってきた。
「はっ、はい。」
顔をひきつらせながら、このエロじじいめ!と腹の中では悪態をつく。