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この前、人を拾いました
第25章 ③―5 祝賀パーティー
よりにもよってトンでもない人にぶつかってしまったっ…
御曹司にどうやって話したらいいのか全く分からない。
そうだ!とにかく白石社長を探そう!
「でっ…では、失礼します!」
逃げるようにその場を後にようとしたが、総一坊っちゃんが私の腕をつかまれて、それを阻まれた。
「えっ?あの…」
じっと見つめられて、私はそのまま固まってしまった。
「また君に…会えるだろうか。」
そう言って目を細める総一坊っちゃん。
い……いけめん……っ
「た、たぶん…またお会いできる日を楽しみにしています。」
そういって私は緩んだ総一坊っちゃんの手から腕を引いて、そのまま再び白石社長を探した。
ドキドキドキドキ……
嫌だ、
あんなイケメンが急に腕なんか掴んでくるから、胸がドキドキしちゃってる。
イケメンには慣れてるはずなんだけど…
そう思って頭の中にレイが浮かぶ。
いやいや、あれはただ顔がいいだけで総一坊っちゃんとは違ってまともに話すことすらできない変人だったわ…。
あ、あとちょっと頭もいいだけ。
そして、少しだけ、昨日のレイの様子を思い出した。
今日はもう機嫌直ってるかな……