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第39章 ④―９　そしてまたまたまた二人。

「くしゅんっっ」



家に着いて、イチゴを洗っていると、くしゃみが出た。



やだ、風邪なんか引いてないのに…誰かが噂してるのかな？





「んなわけないか。」



と一人呟く。






あのあと、一体どういうことなのかとレイを問いただすと、『あれは、見すぎだ。いくら執事だとは言えお互いにお互いの姿ばかりだ！』と言っていた。



もっとしっかり会話をして欲しいものだ。




最初は全く訳がわからなかったのだが、レイの放った言葉を拾い集めていくと、どうやら、麗子さんは執事である瀧山さんの事が好きだったようである。



麗子さんの記憶には瀧山さんの節々をじっと見ているものばかりだったらしい。


執事ならいつもそばにいるんだし、ずっと見ていそうな気もするけど……



でも、レイが近付くと反射的に身体を強張らせていたあの様子や、レイの言葉に納得していたのをみると、やっぱり麗子さんは瀧山さんのことが好きなのかもしれない。