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この前、人を拾いました
第39章 ④―9 そしてまたまたまた二人。
お皿にイチゴをのせて、リビングへ運ぶ。
ソファーで気持ち良さそうに寝ているレイ。
だからって私まで騙すことなくない……?
麗子さんと結婚するって言ったとき、本当につらかった。
今でも思い出しただけで涙が出そう。
でもそれで分かったの。
どうやら、私は
この変人にゾッコンらしいってことが。
「大好き。」
寝ているレイに小さくそう呟いて頬にキスを落とした。
よく考えたら、私のこと探し回ってくれたから、寝てないんだよね。
にゃむにゃむと口を動かすレイを見ながらフフと笑う。
どんな夢見てるのかな…?
私の夢見てくれてたりして…
そんなことを考えていたら私もそばでウトウトしてきた。
「裁きだ!!!!!!兄貴には近付かせない!!」
「えっ…!?」
大きな声がしてハッと顔を上げるが、レイはさっきと変わらず笑顔でぐっすり寝ていた。
寝言………!?
どうやら、彼の夢の中で私は裁きを受けているようです。