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この前、人を拾いました
第66章 ⑦―7 ヒーローは変態で変人で甘え上手
息を切らせて叫ぶと、グルングルン転がっていたレイが起き上がり、ムスっとして私のことを見つめた。
「違うっ!!! あいちゃんが僕から離れたんだっ!! なのに何で叩くんだっ!! ひどいっひどいぞっ!!」
んぁああああ~~~~~~~~~~
んもぉおお~~~~~
「もういいっ!疲れたっ!あんたとは別れるっ!さよならっ!!」
もう知らない、絶対知らないから!精々担いだら喜ぶ同種の変人女を探すがいいっ!
ついにキレた私は、啖呵を切って出口へと歩き出した。
さよなら、変態。
ただいま、普通の日常。
そう心で呟いたその時だった。
真横をレイが猛ダッシュで通過したと思ったら、手を大きく広げて私の道を阻んできた。