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この前、人を拾いました
第74章 ⑧—5 不吉な口笛?



「いやぁああ楽しいっ!!!そしてうまかった!!!」



ね?と付け加えながら、レイは、部屋に入った途端私を背後から抱き締めた。



「そうだね…なんか、ワニとかカンガルーとかあったけど、普通においしいお肉だったし…」




知らないで食べて、飲み込んだ後で知らされてびっくりしたけど…。



それにしても…




「ワイン美味しそうだったから飲みたかったのに…」




私の肩に顔を乗せたまま身体をゆらゆらと動かすレイに小さな文句を言った。






せっかくの旅行なんだし、ちょっとくらい飲んでもいいかな…なんて思って、レイにワインを頼んでもらうようにお願いしたけど…





────────ダメだっ!!そしたらさきちゃんは寝ちゃうだろっ!!



寝てもいいじゃん…



だってさ…


今日朝日をみるために、早朝に起きたんだよ?



アルコール飲んでなくたって、もうすでにまぶたが重いって…。





「る〜〜〜み〜〜〜ちゃ〜〜〜ん〜〜〜!!!!!!」


「っ…うるさいなぁっ…耳元で叫ばないでっ!そしていつまで引っ付いてんのっ…」




あれ…?





いつもなら、『みくちゃんは僕のことが嫌いなのかっ…!』とか『裁きだっ!』とか騒いでくるのに、レイは、とくに騒ぐことなく、私のことを静かに離した。


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