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この前、人を拾いました
第75章 ⑧ー6 未来永劫の罠!?
両手で顔を覆っていたら、片手を掴まれて私はレイを見上げた。
そして、左手の薬指がヒヤリとした。
「みきちゃん……生まれてきてくれてありがとう…」
「っ…………」
「そして、僕の誕生日に『生まれてきてくれてありがとう』って言ってくれてありがとう…」
レイはそう言いながら、私の唇を優しく塞いだ。
「……みきちゃん……大好きだよ…」
レイは私の名前をちゃんと呼んでた。
こういうときだけちゃんと呼ぶの
本当にズルい。
「………普通に話せるなら、いつもそうしてよっ…」
おでこを付けながら、レイはフフっと笑った。
「僕はいつも普通に話してる!!」
「どこがっ……」
ぎゅっと強く抱き締められて、また涙が溢れた。
私、何でこんなにこの人のこと…
「……好きっ……」
「知ってるゾっ!!」
「…………もうやだっ…」
ずっとプロポーズしてくれなかったくせにっ…
いつも何でもやりたい放題なくせにっ…
こんなに色々考えてくれてたなんて……