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この前、人を拾いました
第90章 ⑩—3 二人の未来予想図?
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それは食後のこと


「僕がやる」


私からスポンジを奪ったレイを、文字通り穴がほど見つめた。



「正気?」



「ハハハハハっ!!!! さなちゃんは生理が早く終わるようにゆっくり休むといい!!!」



レイにお皿洗いなんて出来るんだろうか。


ていうか休んだところで、生理が早く終わるなんてことないけど…



まあ、出来なくてもやらせてみるっていうことは、大事だと思う。


お言葉に甘えて、ソファーに座った私。


そして、何の気なしに、テレビの隣に飾られている結婚式の写真を見つめた。



生クリームだらけのレイは、イケメン俳優に負けない笑顔を見せる。


その隣で私は涙を流しながら、ニコッと笑っていた。


もちろん感動の涙ではなく笑い泣きで溢れた涙だ。


普段通り、結婚式で調子に乗って暴れたレイ。
それを諌めた拍子にレイが転んでウェディングケーキに頭から突っ込んだ直後に写真を撮ったから。



「ふっ……」



今思い出してもおかしい。



会場のどよめきも忘れられないし、不機嫌になると思ったレイが、ケーキが美味しい美味しいって言っていたのも、すべておかしかった。



幸せな空間だったな……



お願いだからやめてって最後まで頼んだのに飾られた「未来永劫」と習字で書かれた幕は、本当に死ぬほどダサかったけど……。


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