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記憶の彼方に眠る恋
第2章 過去の恋、現在の憧れ
 美香の話を聞きながら、紗友莉は内心「美香ってたまにお節介なところはあるけれど、裏を返せば、それだけ友達思いであるという証拠。高2のあの雨の日に、傘を買ってきてくれたこともそうだけど、本当に良い子だなぁ。良い親友を持てて幸せ」と思っていた。
 そして、図らずも今度は賢人のことを思い出してしまう紗友莉。
 美香は「もう引きずってないみたい」と思っているようだが、紗友莉の心の中ではまだ、賢人との想い出は色濃く残っており、「完全に吹っ切れた、と断言できる自信は実はない」と紗友莉本人は思っていた。
 とはいえ、賢人と復縁する見込みは全くないことは、紗友莉にもはっきりと分かっている。
 拓麻に現在婚約者がいるという事情と似通っているのだが、賢人にもまた、「結婚を前提に交際している恋人」がいるのだ。
 紗友莉と離れ離れになり、賢人と紗友莉の関係が「恋人」から「友達」へと戻ってから数ヵ月後、賢人はその女性との交際を開始したらしい。
 賢人本人から電話で「交際を開始した」旨を聞いた瞬間、ほんの一瞬だけ、モヤモヤしたような、まるで嫉妬のような感情に駆られた紗友莉だったが、次の瞬間にはもう、心から祝福する気持ちになっていた。
 もう、どんなことが起ころうとも、紗友莉と賢人は恋人関係には戻らず、大学で出会った当初のような友人関係で交流を続けていくことを、二人で誓ったのだ。
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