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記憶の彼方に眠る恋
第2章 過去の恋、現在の憧れ

落ち込んだ様子も、ムサシ君というその元彼に対する未練も、一切感じさせずに明るく言う美香に、紗友莉は「美香らしいなぁ」と内心呟く。
それから、悪意は微塵も持たず、ある種の感心のような好奇心のような気持ちを込めて、尋ねてみた。
「美香の彼氏、今のその速雄君で何人目?」
「数えてないけど、12人目くらいのはず! 11人目かな? とにかく! 元彼のことはどうでもいいでしょ。今は速雄君とラブラブなわけ! 彼、色々とウザイことも多いけど、何だかんだでカラダの相性が抜群だから!」
恋愛関係における価値観の違いは、何も今に始まったことではない。
紗友莉にとっては、美香がこれほどまで頻繁に出逢いと別れを繰り返していることに対して、理解できない面も当然ながらあったが、そういうことを理解する必要はなく、口出しすべきことだとも紗友莉には全く思えなかった。
なので紗友莉はただ、「デート、楽しんできてね」とだけ言っておくことに。
電話の向こうで美香は「ありがとね」と言うと、二人の話はたわいもない話題へと移っていった。
それから、悪意は微塵も持たず、ある種の感心のような好奇心のような気持ちを込めて、尋ねてみた。
「美香の彼氏、今のその速雄君で何人目?」
「数えてないけど、12人目くらいのはず! 11人目かな? とにかく! 元彼のことはどうでもいいでしょ。今は速雄君とラブラブなわけ! 彼、色々とウザイことも多いけど、何だかんだでカラダの相性が抜群だから!」
恋愛関係における価値観の違いは、何も今に始まったことではない。
紗友莉にとっては、美香がこれほどまで頻繁に出逢いと別れを繰り返していることに対して、理解できない面も当然ながらあったが、そういうことを理解する必要はなく、口出しすべきことだとも紗友莉には全く思えなかった。
なので紗友莉はただ、「デート、楽しんできてね」とだけ言っておくことに。
電話の向こうで美香は「ありがとね」と言うと、二人の話はたわいもない話題へと移っていった。

