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この前、近くて遠くて、人を拾いました!?
第2章 支度 (この前、人を拾いました)
ドタドタと大きな足音を聞きながら、私は鍵編み棒を探す。
「まこちゃぁあん!!!ネクタイがなぁあい!!」
あああぁっっもぉっ!
「知らないよっ!!自分で探しなさいっ!!」
上から聞こえた声に答えるべく階段の前で叫ぶ。
ったく…!ないって言ったらあの人は私が探してくれると思っている。
そんなの大間違いだ。
あああぁ!にしても、うちの中、しっちゃかめっちゃすぎ…
後でこれを全部掃除するのかと思うとすでに頭痛がして私は頭を抱えた。
ドレスのファスナーが閉められず背中が空いたまま、鍵編み棒を探す私。
中々シュールで素敵よ、と自分に言い聞かせてないと泣きそうだ。