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この前、近くて遠くて、人を拾いました!?
第4章 主催者


突然帰宅を宣言した光瑠に要と酒田がえっ、と声を上げる。



「もう帰るんですか?」



驚いて眉をしかめる要を光瑠はチラと見た。



「ああっ…」



恥ずかしすぎるので一刻も早く総一のいる場所から立ち去りたい…


昔からの自分をよく知っている相手だからこそ、キスを見られた事が光瑠は異様に恥ずかしい──


光瑠は紅い顔を片手で覆いながら、うつ向く真希の腕を掴んで引っ張った。



「おいおい、光瑠…」



ニヤリと笑って総一が光瑠を肘で小突く。



「婚約者は大事にしないとだめだぞ。“さっきみたいに”首を絞めたりするなよ…」



再びからかってきた総一の言葉に、光瑠は狼狽える。



「っ…お前一体どこからどこまで見てたんだっ…!」


「ん?知りたいなら事細かに言うが…どうする?」


「いやっいいっ!頼むから忘れてくれっ…!」



うつ向く光瑠を見て総一が笑う。
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