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第2章 面接
突然のことに、桜はまた不服そうにしている。
「ちょっ───」
「───まぁ、また出ても、俺がいるし」
恋とか愛とかめんどくせぇのに……
妙に胸がざわついている。
「だから……」
「………?」
「そうなったら俺に……言え」
“頼れよ”っていう言葉が出そうになって寸前で、“言え”に変えた。
あ〜…本当にサイアクだ。
「はい…」
コクと大人しく頷いた桜を見て、俺は心の中で溜め息をついた。
完全に幸にそそのかされた。
34歳、バツイチ、独身男。
難なく終えた一日のはずだったのに、
日付が変わる頃には、
10も年下の女にどうしようもなく胸をかき乱された一日に変わっていた。