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第15章 いならいはし隠目 章71第
もうそんなに保たない──…
ギュウギュウと締め付けられて、桜も果てが近いのが分かる。
そろそろ…っ…か…
そんな事を考えていたら、桜が苦悶の表情の中、微笑みを向けてきて、目が釘付けになった。
何か言いたそうな、そんな表情。
聞いてやりてぇけど、動きを止められない。
そのまま激しく腰を動かし続けていると、桜は懸命に口を開いた。
「……っ…きっ…」
「────っ…」
「たつっ…や……ぁっ…好き……」
「っ…………」
何だよそれっ……
どこまで主導権握りてぇんだっ…こいつ…っ
狙ってるとしか思えないタイミングに、まんまと胸が締め付けられる。
グッと堪えていると、フワフワと桜が腕を伸ばしてきつく抱き締めてきた。
桜に敵う日は多分来ない……
結局どんなに桜を俺で満たそうとしても
逆に桜への想いがこうしてる今も募っていくばかりで、
気付いたら俺の方が桜でいっぱいになってる───
「っ……さくら……っ」
「ぁっ…はぁっ…」
「好きだ──っ…」
こういう事をスラスラ言う奴の気が知れねぇって思ってたけど
今は意図せず口から漏れ出ていく。
「─…────」
俺の言葉を聞いて、桜はまた嬉しそうに微笑む。
そんな桜を抱き締め返して、俺はひたすら溢れ返っている気持ちを桜にぶつけた。