この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
赤い花~情欲の檻~
第3章 MemoriesⅡ
「別に良いのよ。ただ、私たちの噂だって、あなたの出向と同じで隠そうとしても隠せないものだったのかもしれないって、そのことが言いたかっただけ」
短い期間ならともかく、三年もの長きに渡って付き合っていれば、人の眼に立たない方がむしろ不自然だ。
彼が今、何を気にしているかは美華子には手に取るように判った。アメリカ支社に行くには、既婚者であることが条件なのだ。日本と違い、海外ではビジネス社交が盛んだ。特に顔つなぎを目的としたレセプションは頻繁に行われ、そういったパーティーには夫人同伴というのがマナーである。
短い期間ならともかく、三年もの長きに渡って付き合っていれば、人の眼に立たない方がむしろ不自然だ。
彼が今、何を気にしているかは美華子には手に取るように判った。アメリカ支社に行くには、既婚者であることが条件なのだ。日本と違い、海外ではビジネス社交が盛んだ。特に顔つなぎを目的としたレセプションは頻繁に行われ、そういったパーティーには夫人同伴というのがマナーである。