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雪の日に祝福を・・・。
第14章 優しさに祝福を
現れたもう1人の姪の旦那に軽く言いながらソーダを出した。
「今夜は、飲みたいんです。ソーダ割りでもなんでもいいんで、下さい。」
「判った。」
「あの、・・・鈴村、悠葵さん・・・・・・ですか?」
隣り合わせたのは、彼女を苦しめた男。
「え、っと・・・どこかで?」
「俺、月依さんと付き合ってます。」
過去形にしたくなかった。
「え、君が?」
「そうです。悪いですか?」
「いいや、悪くない。全然悪くない。てか、俺が人間関係に口出しなんか出来る立場じゃないし・・・訊いてるんだろう?」
「はい。」
「そっか。じゃあ、色々知ってるんだな。」
「もちろんです。」
〝知らない〟とは、言いたくなかった。
「なら、安心した。これからもあいつを支えてやってくれ。」
「当たり前です。あなたに言われたくありません。」