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オネエ様の城
第11章 1つの宝物
涼真と暮らしたマンションからバスでも

2時間以上離れた場所。

自分でも初めての環境で梨央は暮らしていた。

「西川さん、それ棚に並べて…」

「はい、」

コンビニの夜勤をしている。

一人の男性が来たので梨央はレジで会計をする。

「768円です…っ!!」

「久しぶりだね。」

「っ!…佐助さん…どうしてここに?」

「電話もでないしねー。

近所に音楽仲間がいて会って来たんだよ、

通りかかったら梨央ちゃんがいた。」

「…」

「元気だった?みんな心配してたよ。」

「そうですか…元気だと伝えて下さい。」

「自分で言いにきなよ、

涼真も居ないし。

まぁ、チケット置いていくから気が向いたら来て。」

「行けません」

「いいから」

佐助の後ろにレジ待ちの客が来たので対応に

追われた。断りきれなかった。
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