この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
secret
第22章 フェス事件

席に戻ると・・・・
「結城ちゃん大丈夫だった?」一樹が言った・・・。
(笑)・・・。
「大丈夫・・・怪我はなかった・・・(笑)」
「そっかー・・・」
舞台は一時中断。
スタッフが汚れたランウェイを掃除していて観客席は動揺していた。
「・・・犯人捕まったのかなー・・・」
俺が言うと・・・
俺の横で祐司が・・・
「さっき警察が来ていた・・・多分捕まっただろう・・・あんなの逃げ切れるわけない・・・」
まぁ・・確かに・・・。
『皆様大変お待たせいたしました!!準備が整いましたのでショーを再開いたします!』
MCのその声と共に会場は暗くなり・・・
さっきまで動揺していた観客たちも静かに舞台の方に注目した・・。
・・・・・・。
さっきまでの騒ぎが嘘のように・・・何もなかったかのように・・・
スポットライトが奥を照らし・・モデルたちが最後の衣裳らしくドレスアップして歩いてくる・・。
華やかな衣装に身を包みさっきまでとはまた違う重い雰囲気だった・・・。
そして最後を飾るのは・・・
真黒なドレスでさっきの騒ぎをも忘れさせるかのような堂々とした姿で現れた結城だった・・。
ゴクっと息を飲み・・皆がその姿に見入っていた。
結城がランウェイを歩き・・俺らの前を通りすがると・・深いスリットから綺麗な足が見える。
一番前まで行き・・一度ポーズを決めると・・
舞台裏から花火が上がって・・
結城は戻って行った・・・。
歓声と共に拍手が沸き起こり・・戻る結城は少し涙をぬぐうしぐさを見せた。

