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第26章 お泊まり





お店を出たのは21時半過ぎ・・・。



涼は仙石原温泉の宿をとってくれていた。



宿の裏方に車を止めると・・・宿の人がすぐに出て来て・・・。



車を預かってくれ、おかみの様な綺麗な50代くらいの女性が着物に身をまとい私たちを出迎えてくれた・・。



「上地様、お疲れ様でございます・・・(笑)」



涼は笑って・・・



「急ですいません・・」



そう言うと荷物を持ってくれて中に案内をされた・・・。



・・・・・・。



た・・・高そう・・・。



「結城・・・凄くいい宿なんだ(笑)行こう・・・」



涼は私の手を優しく引っ張り・・・おかみに付いて歩いて中に入って行った・・・。



綺麗にライトアップされて・・宿の周りの新緑が光って綺麗だった・・・



木造の宿は近代的でもあるけど・・・趣もある。



口を開けたまま中に入ると・・・・



本館と思われる建物はそのままスルーし・・・外の遊歩道を歩きながら女将さんが口を開いた。



「上地様、・・・何かご入用のモノは全てお部屋にお持ちいたしますのでご遠慮なくおっしゃってくださいね(笑)」



・・・・・・。



「女将さん、ありがとうございます(笑)朝食は部屋に運んでください・・・」




女将さんは振り返って私の顔を見て・・・




「ご安心を(笑)うちのスタッフは皆一切他言は致しません・・・」



・・・・・。



部屋に行くまで他のお客さんに逢うことは一切なく・・・それは宿が全て手を回してくれたのか・・・。



それともただの偶然なのか・・・。



涼は私の顔を見てギュッと手を握り・・・




「大丈夫・・・(笑)ゆっくりしよう・・・」



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