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夢…獏の喰わぬ夢
第3章 春雨

「怖くなかったし、痛いのはちょっとのあいだで、とっても良かった。
き・も・ち・よ・か・っ・た・の!!」
彼女の目が大きく開いて、計算しているのだろうか?僕は完全に彼女に参ってしまっていた。
「僕もだよ、想像していたものより、もっと素晴らしかった。君のことも…」
「夢で見るのは、体験したことが多いわよね。
でも、夢のせいで現実が薄れてしまうことも多いわ。
だけど、本当素晴らしかった。」
彼女は僕の首に腕を巻きつけてきて、軽くキスしてきた。
そして、
「しばらくこのまま眠っていいかしら?」
と甘えた声で言った。
「僕もそうするよ。」
「眠るのよ。もう今日はおしまい、例え夢の中でも、続きはなしね。」
「見ようとして見るんじゃない、守れないかも…」
「そんなの簡単よ。夢にもし私が出てきても、そこでストップすればいいわ。」
「そうだろうか…」
呟きながら僕は眠りについたらしい。
彼女の温もりを感じながら…。

