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本の夢…
第1章 プロローグ


チュクチュクと音がする。

もしも、その音が誰かに聞かれたらどうしようとか考えちゃう。

鍵は内側から掛かっている。

それでも普段はほとんど音がしないこの場所で変な水音だけが妙に響くとドキドキとする。


「先生ぇ…。」

「シーッ…。」


先生が自分の人差し指を自分の唇に当てる。

もう片方の手の人差し指が私の股間をさっきから縦になぞっている。

望んだのは私…。

叶えてくれたのは先生…。

だから私は我慢をする。

カーディガンの袖を噛みながら先生に言われた通りに声を殺す。


「いい子だね…。」


こめかみに先生の唇が触れた。

先生?

これが感じるって事なの?

これが本当の愛撫?

水の音は私の愛液が溢れてる音?

先生にいっぱい聞きたい事がある。

教えてくれる約束だから…。

恋ってなんですか?

愛ってなんですか?

先生の指が少しずつゆっくりと私の股間の割れ目を広げている。

パンティが足首に絡まったまま床に落ちている。

私は先生の指示通りに、ちょっと短い制服のスカートの裾を胸まで持ち上げているから大事なところは先生に丸見えになっている。


「キス…、しようか?」

「キス…?」

「したくないか?」

「先生と?」

「僕以外の人がいいかな?」

「先生がいい…。」


先生の唇が頬に触れた。

チュ…

顎に移動する。

またリップ音がする。

私の下唇に何かが触れる。

喰むっと下唇が先生の唇に噛まれた。

何度もゆっくりと先生が唇で噛むようにして私の唇と先生の唇が完全に重なった。

これがキス…。

本物のキス…。

頭が熱くてボーッとしちゃう。

息が出来なくて胸が何かでいっぱいになる。

気持ちいい…。

先生…、もっとして…。

いつまでもこのままがいいと思った。

現実のキスは先生の匂いがする。

やっぱり本に書いてあるみたいに甘くなんかないって事だけはしっかりとわかった。

でも、私は先生となら…。

どこまでもいける気がして怖いもの知らずの私のままだった…。



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