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HANAMIZUKI ~思いを受け止めて
第12章 滝本幸助
幸助が飲みから戻ったのは深夜1時過ぎ。
私はさっき見つけた封筒をテーブルの上に置いたまま・・・
それをじっと見つめ・・・。
起きていた。
「あーーーーれーー・・・珍しいな、起きてたのぉーー???」
かなり酔っぱらってる様子・・・。
私はその封筒を持ってキッチンで水を飲む幸助の前にカウンター越しに立った・・・。
「ねぇ、・・・これ!!!」
私がその封筒を見せ言うと・・・・
幸助はそれを一回見て・・・私をじっと睨みつけた・・。
・・・・・・。
「なに?それがどうした?」
どうしたって・・・。
「これ・・・もしかして・・・」
私がそう言うと・・・
幸助は口を拭き・・・キッチンから出てきた。
「(笑)なに?・・・俺等夫婦だろ?俺がそれをどうしようと関係ねーだろ・・・・」
信じられない・・・。
私はその封筒をじっと見つめ・・・。
「これは・・・何かあった時のために・・・取っておいたのに・・・・。」
その封筒の一番下には・・・
某銀行の名前が書かれていて・・・・。
私はそれをギュッと胸の前で抱いた。
「(笑)・・・お前さ・・・そんなはした金・・・(笑)何かあった時のためにって言うほどじゃねーだろ?」
幸助が私の前に来てそう言った・・・
・・・・・・。
私はその言葉が信じられず・・ゆっくりと顔を上げた。