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KOIBUMI 2
第23章 あの男





隣の店の主人や観光客が俺等を見てる中・・・・。



転んだ男はゆっくり俺の方を見てきた・・・。


・・・・・・。


「・・・・ここで何してる?・・・・なんであの店に来た?・・・・」


・・・・・。


「・・・大悟・・・・。」



そう・・・。



俺の前で転んで泣きそうな顔をしているのは・・・・。


結城を店から連れ出し・・・結城を強姦した・・・。



大悟。


大悟は落ちた帽子を拾い・・・・。


「あの・・・あの事件の後・・・・。」


汗を腕で拭い座り込んだまま話し出した・・・・。


「俺と英輝は・・・沖縄を出て・・・昌也さんから逃げたくて・・・・。」


・・・・・・。


「英輝もここに居るのか?」



俺が言うと大悟は首を横に振った。



「英輝は今何処にいるか分かりません・・・・俺は・・・・とにかく昌也さんの手の届かない場所に行きたくて・・・そうしたらこの島の民宿でバイトを募集してて・・・・・。」


この島に住んでるのか・・・・。



大悟は顔を上げて俺を見た。



「淳さんと・・・彼女がこの島に来たと噂で聞いて・・・・」



「何故店に来た?・・・目的は?」



俺が言うと・・・大悟は怯えた目で俺を見た・・・・。



「・・・・伝えたくて・・・・。」


・・・・・。


「何を?」



大悟はゴクっと唾を飲み込み・・・・。



「・・・淳さん・・・気を付けてください・・・・。」


・・・・・・。


「アンタの・・・仲間内に・・・・」



・・・・・。


何言おうとしてんだコイツ・・・・。



「アンタの仲間内に・・・裏切者がいる・・・・。」



・・・・・・。



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