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またいつか貴方と
第21章 夏休み
補習がないと分かっている夏休みは
私にはパラダイスだ。
海行って花火大会行って
聡くんと与論島行くのー!!
ってお兄ちゃんもいるんだった…
『では、皆さん夏休み怪我のないように
そして宿題も忘れずにしてきてくださいね!』
先生が一言言うとみんなはよっしゃー!と
教室を出ていく。
『まだ終わってなーい!!』と怒る先生の声は
聞こえていない。
私は亜里沙と教室を出た。
今日は終業式で帰りが早いから聡くんはいない。
『沙綾ちょっとお茶して帰ろう。』
亜里沙にそう言われて
近くのコーヒーチェーン店へ向かった。
『あのさ、相談なんだけど…
この前親に直人と付き合ってることバレたの。
それでどこの御曹司だって騒ぎだして…』
直人くんが普通の家庭でお母さんしかいなくて
バイトをしているとはいえなかったらしい。
「亜里沙は直人のこと好きなんだから
ちゃんと話した方がいいと思う。」
亜里沙は頭を抱え悩んでいた。