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またいつか貴方と
第28章 長い入院生活
クリスマスも終わり
後は新年を迎える準備をしている日
お見舞いへ行くと聡くんの姿がなかった。
看護師さんに聞いても
何も聞いてないと言われた。
どこいったのかな?なんて思っていると寒い中
上着をきて中庭にいる聡くんを見つけた。
いた!と思って向かおうとした私の身体は
ピタリととまってしまった。
聡くんの隣に見たことない女の人が
寄り添って座っている。
車椅子に座る聡くんの太ももに手を置き
二人で楽しそうに話をしているみたい。
私の中でくだらない嫉妬心が沸いてくる。
だからその様子を病室の隣の広場から
ずっと見ていたのだ。
それに気付いたのは蛍子ちゃんだった。
『何してんの??』
私の視線の先には2人の姿
蛍子ちゃんは笑いながら私の肩に手を置いて
『心配??』などと言ってくる。
「べ、別に心配なんか…」
『ふふっ、ハハハっ、あれお父さんの秘書』
お父さんの秘書ってことは会社の人なの?