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吊擦腐
第5章 (結婚)
そうしたら…
長く苦しんだなら、ソファーから落ちたり、もがいたり、苦しい表情になっているはずです。
きっと側に居ても一瞬のことで、やっぱり貴女は何もしてあげられなかったと思います。
多分、下手するとご本人も気づかないまま亡くなった位の、突然の穏やかな死だったと思いますよ…
お医者さんにそう言われて、肩の荷が下りたというか、最期に何も出来なかったという思いから解放されたというか…
主人は最期まで私を困らせないようにして逝っちゃったんだなって…
それか、もしかしたら…
目覚めて、
『あれ?僕…死んじゃったの?』
って思っているかもしれない。
お互いに苦しむことなく、お別れ出来たのかもしれない…
主人も私に対して心残りとかする間もなく、天国に行っちゃったんだなぁ…
って思うことが出来たんです。