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嘘やろ!?
第7章 妖怪退治
結愛の為にと結婚式場に千里と向かい更衣室を借りてドレスに着替える。
藤色のタイトなドレス。
肩が剥き出しにされるドレスだから肌を隠す為に同じ藤色のショールを羽織る。
式場側のサービスで私と千里の髪のセットとメイクをしてくれる。
千里はピンク色のフレアドレス…。
しかもフリルが凄い。
元が可愛らしい千里だから、まだ一応は似合うけど、そろそろ年齢を考えやと言ってやりたくなる。
「アンタ…、花嫁よりも目立つつもりか?」
「えーっ?だって友達の結婚式って出会いの場やって言うやん?」
結愛の結婚まで男探しに利用するつもりか!?
千里との会話は疲れる。
「ほら、結愛の控え室に行くで。」
千里を連れて結愛が待つ小さな控え室に向かった。
結婚式は親族だけの地味婚だから式の後の披露宴だけに私と千里は参加する。
披露宴までは後30分。
結愛の居る控え室をノックする。
扉が開き冠婚葬祭用の着物を着た結愛のお母さんが笑顔で迎えてくれる。
「本日はわざわざありがとうね。」
「いえいえ、結愛は?」
鏡の前に座っている真っ白なウエディングドレスの花嫁が不安な顔で私と千里を見た。
「こら、もうメインになる式は終わったんやろ?」
まだ覚悟が出来てない結愛を叱るように言う。
「だって…、ドレスに自信なくなって来た…。」
「ウエディングドレス?似合とるよ。」
「ちゃう、そっちのドレス…。」
結愛が震える手で壁の方を指差す。
うげ!?
嘘やろ!?
さすがにそう思った。
お色直しのカクテルドレス…。
真っ赤で胸元が思いっきり開いているドレス…。
腰から下のスカートはバラの花のように広がったドレスが白い壁の前にくっきりと姿を晒してた。