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きっかけは映画館
第42章 オータムフェア
『あ〜あそこだあそこ、○○デパートからバックを持ったご婦人方が沢山…
何でしょう…
催事場、ヨーロッパdeハロウィーン、うん、絶対これでしょうね。』
バックを持つ女性とすれ違いながら、エスカレーターを上がってくる。
収録は初日だったはずなのに、今、上がって来ているような感覚になった。
『うわぁ、何でしょう。エーゲ海の海岸のような街並み、そして甘〜い匂いが漂っています。
ふむふむ、何入場券制?』
『はい、中に入ってゆっくりお楽しみいただくために入場料をいただいております。そして入場パス代わりにこちらからお好きなものを選んでいただいております。』
「おっ、片桐、テレビ映えするなぁ。」
「もう、部長、お世辞いったって何も出ませんよ〜。」
そう、アナウンサーに説明しているのは優希ちゃん、そのままフェアのコンセプトのインタビューに入る。