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火星病棟。
第1章 液体。
あたしは目を開きます。
「真さま、どうされましたか?」
「ふしぎな夢を観たの」
「まあどんな夢を?」
「あたしが24世紀の火星にいるの。
そして脳が解凍されるの。
脳はその頃は性器になっていたわ。
娼婦の眼球を取り外して眼窩から、脳の柔らかい組織まで挿入するの。
おちんちんを」
「まるでSFですね」
「そうね。
そう思う」とあたし。
あたしはエルです。21世紀の東京。デリヘルだ。
真さま。
あたしは誰と話していたのでしょうか?
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