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私の欠けているところ
第4章 俺のついた『嘘』のおかげだったんだけど

そんなやりとりのあった夜

俺は
仕事から帰ると
着てるスーツもそのままに
深海さんに電話をかけた


「もしもし、時ちゃん?」


「うん、お疲れ様」


「あ、うん。
今、平気?」


「うん、大丈夫」


大丈夫とは言うものの
深海さんの声は
いつもと違ってハリがなかった


「ごめんね
やっぱり元気なさそう。
話してて大丈夫?」


「うん、大丈夫。
声が小さいかもしれないけど
聞こえる?」


「俺は聞こえるよ。
話すのも大変なの?」


「大きい声出すと
ちょっと疲れるかも
あ、でもいいの
電話は、平気」


「わかった。
じゃあ手短かにする。
話したいことっていうのは
俺もしかして
迷惑かけちゃったのかなって」


「迷惑?」


「うん。
もしかして
時ちゃん倒れたの
俺のせいかなって」


「え?
ち、ちがうよ
梶谷くんは何も…」


「俺が週末連れ回したりして
それなのに遅くまで
LINE付き合わせて
それで具合悪くなったんじゃないかって
俺気になって」


「それで電話してくれたの?」


「そう」


「優しいね」


「そんなことない
普通だよ、気になって仕方なかった。
あと、心配だったし」




「…心配してくれるなんて

嬉しいな…

あ、でもほんと
梶谷くんは関係ないの

最近調子良かったから

油断してた


すぐ
良くなるから

ほんと、大丈夫」



深海さんの言葉は
聞けば聞くほど
か細くて
だんだんと
喋るテンポも
ゆっくりになっていった
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