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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第9章 夢でも
「大丈夫、私は何も悪いことはしていない。何がどうして、呪詛などしたという話になっているのか判らないけれど、後ろ暗いところがないのなら、嫌疑はすぐにでも晴れるはずよ。あなたに後は任せるから、殿舎の管理をお願いね」
踏み込んできたのは一人だったが、表には更にたくさんの兵士が待ち受けていた。か弱い女一人によくぞこれだけの数を率いてきたものだと呆れるばかりである。オクチョンは何も持たず、そのまま兵士に引き立てられるようにして殿舎を出た。