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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第9章 夢でも
「尚宮さま、尚宮さま!」


 小卓を持ったまま、ミニョンが階の途中に立ち尽くしていた。



 何事もなければ、これからミニョンの淹れた香草茶と大好きなお菓子で愉しい時間を過ごすはずだったのに。




「ミニョン、申尚宮と大人しく私の帰りを待っていてね」
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