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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第9章 夢でも
 ひげ面の男は眉一つ動かさず応えた。


「現段階では、張尚宮さまが中殿さまを呪詛した嫌疑が持たれている」


「馬鹿な! 尚宮さまがそのようなことをなさるはずもない」


 一笑に付したミニョンに、男は淡々と告げた。




「歴とした証拠が上がっている以上、我々は職務を忠実に果たすまで」
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