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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第4章 月夜の銀花~契り~
 こうなってみれば、スンから逢い引きの誘いが届いたのは好都合といえるかもしれない。彼に一刻も早く、気をつけてと伝えなければならない。


 夕刻になった。




 オクチョンはそれまでの時間、ずっと気もそぞろに過ごした。仕事でも詰まらない、普段なら絶対にしないような失敗を繰り返した。大王大妃にも呼ばれ、いつものように肩や脚を揉んだら、



―今日はいつもと案配が違うな。いかがしたのだ?



 と、訊ねられる始末である。
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