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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第4章 月夜の銀花~契り~
 ずっと以前、見習い時代、親友だと信じていた女官がミニョンの動作を真似て他の女官と笑い合っていたのを見たことがある。




―本当に愚図で、みっともない娘ね。



―ほらほら、こんな風に走るでしょ。これじゃ、走っても走らなくても変わらないわよねえ。




 仲良しだと信じていた女官が大仰な身振り手振りで真似し、それを取り巻いた数人の若い女官が大笑いしていた。
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