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第8章 貴方は誰ですか？

「お話を伺った感じでは・・・今回彼を殴った・・・婚約者様の元ご主人が・・・当初彼の中では貴方や・・そのご家族を傷付ける人間という認識が彼の中であったと思われます・・・」



・・・・・・。



「それを彼は何とかしたい・・・守りたいと思ったことが・・・少し心に負担を掛けていて・・・その元ご主人自体が彼のストレスであったのではないかと思われますね・・・(笑)」




幸助が・・・・。




「ですので・・・それを忘れたいと思う感情が・・・一緒に貴方を消してしまった・・・。本当は一番忘れたくない人だったと思いますよ？？？(笑)」




・・・・・・。




先生は笑って・・・。




「殴られた衝撃が・・・彼の脳に悪戯をしたのでしょう・・・(笑)・・・焦らず・・・ゆっくりと・・・彼の傍についていてあげて・・・精神療法をしながら貴方への記憶を思い出させてあげましょう・・・。」





焦らず・・・。




ゆっくり・・・・。