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逆転満塁ホームラン!
第8章 グッバイオオサカ
何気に大阪と東京は遠い。
みんな第一首都と第二首都、みたいな感じで話すから外国人でさえも驚くらしい。
【え、こんな狭い日本で…あの新幹線を利用して三時間近くもかかるの?】って。
グーッと両腕を上に伸ばすと背筋が伸びて心も落ち着く。
まだ見慣れない、改札を出て直ぐにあるだだっ広い広場には修学旅行生達が綺麗に体育座りをして先生の話しを聞いていた。
きっとこれから、自分たちの地元へ帰るんだろう。
「あ、居た。」
「お疲れ様です。」
ダテメガネを掛けたチワワが、スマホを振りながら私の方へ歩いて来る。
「お久しぶりです。」
「ん。元気してた?」
「ぼちぼちっすね。広島のバックルームは楽しかったので、疲れはないですけど。」
「広島……ああ、松本か。あの話しはコッチでも有名になったからな。内海さんがブーブー文句言ってたぞ。」
何気に優しい彼は私の手からボストンを強引に奪い取ると、駐車場の方へ歩き出した。
中学生と思われる女の子達がチワワを見て何やらコソコソと話しているのが分かった。