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逆転満塁ホームラン!
第12章 半端ない週刊誌
午前11時、いつも通り部屋に鳴り響くアラームの音。最近はスヌーズ機能なしでも起きれる様になったから、一回でアラームを消して、そのままペットボトルの水を一気飲みした。
昨晩のお酒なのか、ストレスなのか……
どうも喉が乾いていたみたいで、そのままの足で冷蔵庫を開けてからキンキンに冷えた烏龍茶を流し込む。
午前六時から今までの五時間の間で、総司からの着信が七件。珍しく松本さんからも三件。
総司は──何だろう?昨日のことかな。
美味しいものを先に食べたいタイプの私が松本さんに折り返し発信しようとすると、それを何処かから見ていたかの様にスマホが鳴り響く。
画面には【広島・松本星夜】の文字。
何も考える事なく、右にスライドをしてからスマホを耳に当てた。
「おはよう、ごめんね今起きたから電話出れなか「……吉瀬ちゃん!!大丈夫なの?!」
朝からキーンっとする大声。
確か天草達と同世代のはずだよね?朝が弱くないことにも驚きだし、こんなテンションが高い事にも驚きだ。
ましてや、この人……午前十時からおよそ20分に一回のペースで私に電話してきてたみたいだし。
「テンション高いね。何のこと?」
「……ニュース見てないの?!ちょっと待って、ラインでスクショ送るから!」
しばらく無言になった携帯を見つめて首をかしげる。ニュース……?大丈夫……?
まさか、だよね。
「待って、松本くん。それってまさか昨日の…」
「今送ったからチェックして?もちろん、電話はこのままね。」
言われた通りに、とりあえず昨晩寝る前に使っていたイヤホンを差し込んでから、画面を変えて松本さんとのトーク履歴を開いた。
そして三件送られてきてる画像の内の1番最初のものをチェックする。数秒空いた後……画面いっぱいに広がったのはラインニュースってやつだった。