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逆転満塁ホームラン!
第18章 夢の高級ホテル
「この写真いいなあ」
「もうアイツ、インスタ載せとん?仕事早すぎやろ。」
「いいね、は日本最高の数やってんて。インスタの本社からお礼来たらどうする?」
「エミレーツ航空のファーストクラスで世界一周分のお礼じゃないとやってられんわ。」
さすが、あの母親を持つ息子だな。
的確なボケに思わず本気で笑ってしまった。
「今のはオモロイ。確かにそうやな。」
「でも、そうやろ?中途半端なんは要らんねん。」
「たしかにな。……じゃあ私の愛はどうなん?ちゃんと中途半端じゃないって分かってる?」
スーツケースにハワイ旅行に持っていく自分の服を馬鹿丁寧に畳みながら入れていた流は、ニヤッとしながらコッチを振り向く。
「分かってなかったら結婚しやんやろ?」
「……ふふっ、そうやなあ?」
えいっ!なんて子供みたいな事を言いながらソファーから飛び降りて彼の広い背中に抱きつくと、明らかに照れた声で『止めろや』なんて言われる。
でも私は少し意地悪で、こんな照れた顔をする天草流っていう実は純粋な男がスキだからこそ止めないもん。
「なあ?」
「ん?」
「ハワイ行ったら部屋別々やからさ。」
「あ、そっか。俺は柳とやもんな。」
「そう。……だからシよ?」
後ろから彼の首に甘噛みをすると、一瞬だけ驚いたのか背筋が少しだけピーンっとなったのが分かった。
でも、こういう場面ではスイッチが入るのか、照れなんていう気持ちは無くなって、いつも彼が強くなる。
「大胆やな。俺も大変な女に惚れてもうたわ」
と嫌味を言いながらも、しっかりと抱き上げて私達のベッドに連れて行ってくれるんだから……。
私、蒼井里奈は……
身も心も彼から一生離れられないみたいです。