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Eternal
第2章 :Discomfort-違和感-

この説明を始めて聞いた後の私たちは、これからどこか異世界へ…… いや、宇宙のどこか彼方へと飛ばされるような、そのような気持ちになり、少しの不安の感情が頭の中を過ったが、そのような不安は数日後に完全に封鎖された。
毎日のように行われる模試テストの結果に綴られる点数と睨めっこしながら、私は自分の苦手な科目を完全に克服していかなければならなかった。
ああ、勉強をしなくてもこのような数式を解ける者はいるのだろうか? この外国語はどうしてこんなに多くの意味合いがあるの? どの文章に当てはめればいいのかさっぱりだ―― そうやって悩んで悔しがって、時には机に拳を当てながら、それでも首都国立大学に入る為に必死に戦った。そしてとうとう、首都へ行く当日を迎えた――。
首都に足を踏み入れた時のことは鮮明に覚えている。そしてこの時に四度目の違和感を抱いた。
あの時の私の心は首都に対する期待感で溢れ返っていた。
首都に入るまでには五つの「関門」と呼ばれるセキュリティを潜らなければならない。そこで一つずつ異なる検査、確認を行うという。
一つ目の「関門」を潜ると、本人確認がされた。
「この前に立ち、真っ直ぐに視線を向けて下さい。その先にレンズがありますからそこを1秒間凝視して下さい」
淡々と説明を行う検査員の言う通りに私は示された箇所を凝視した。すると小さな機械音がなり、
「本人確認が取れました。次へどうぞ……」
と、先に進むことを許された。
今までにしたこともない本人確認の検査。いつの間に私の眼球はそれ用に登録されたのか謎だった。
首を傾げながらも先へ進もうとして、次の扉の向こうに両足を踏み入れる。そこまではどうやら、クラスメイトの皆が通過できたようだ。全員が内心ホッとしたような微かな吐息が私の全身を包んでいた。
第二の「関門」は持ち物検査。そこでもまたクラスメイト全員が難なく通過する。そして第三の「関門」の身体検査の場所へとやって来た。
一人ずつ個室に入らされる。私ももちろん、その個室へ入った。その部屋の中を見た私は目を大きく広げてしまった。今までの私たちは医療専門家の者によって身体検査を受けていた。そのような者がこの部屋にはいない。無機質なその部屋を見渡しながら床を見てみると、両足裏の形をしたマークが描かれている。恐らくそこへ立てという意味なのだ。
毎日のように行われる模試テストの結果に綴られる点数と睨めっこしながら、私は自分の苦手な科目を完全に克服していかなければならなかった。
ああ、勉強をしなくてもこのような数式を解ける者はいるのだろうか? この外国語はどうしてこんなに多くの意味合いがあるの? どの文章に当てはめればいいのかさっぱりだ―― そうやって悩んで悔しがって、時には机に拳を当てながら、それでも首都国立大学に入る為に必死に戦った。そしてとうとう、首都へ行く当日を迎えた――。
首都に足を踏み入れた時のことは鮮明に覚えている。そしてこの時に四度目の違和感を抱いた。
あの時の私の心は首都に対する期待感で溢れ返っていた。
首都に入るまでには五つの「関門」と呼ばれるセキュリティを潜らなければならない。そこで一つずつ異なる検査、確認を行うという。
一つ目の「関門」を潜ると、本人確認がされた。
「この前に立ち、真っ直ぐに視線を向けて下さい。その先にレンズがありますからそこを1秒間凝視して下さい」
淡々と説明を行う検査員の言う通りに私は示された箇所を凝視した。すると小さな機械音がなり、
「本人確認が取れました。次へどうぞ……」
と、先に進むことを許された。
今までにしたこともない本人確認の検査。いつの間に私の眼球はそれ用に登録されたのか謎だった。
首を傾げながらも先へ進もうとして、次の扉の向こうに両足を踏み入れる。そこまではどうやら、クラスメイトの皆が通過できたようだ。全員が内心ホッとしたような微かな吐息が私の全身を包んでいた。
第二の「関門」は持ち物検査。そこでもまたクラスメイト全員が難なく通過する。そして第三の「関門」の身体検査の場所へとやって来た。
一人ずつ個室に入らされる。私ももちろん、その個室へ入った。その部屋の中を見た私は目を大きく広げてしまった。今までの私たちは医療専門家の者によって身体検査を受けていた。そのような者がこの部屋にはいない。無機質なその部屋を見渡しながら床を見てみると、両足裏の形をしたマークが描かれている。恐らくそこへ立てという意味なのだ。

