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美女の危ない立回り
第1章 美女の危ない立回り(プロローグ・大学4年の春)
諦めてインナーから順番に布団の中で身に付けていく。誰かを起こしてしまわないように極力音を立てないことを注意を払う。
体勢を変えながら衣服を身に付けていく中で、ベッドの縁と同じように所々シーツが冷たく湿っている事に気付いた。
そんな所で何故寝かせられているかの状況を考えている時ではなかった。
ときどき向こうで寝ている人達の方を見返してみるが眠りは深くぐっすり眠っているようだった。
スカートのゴムを腰の細くなっている部分に合わせてループに通してあった細いベルトを締めた。

ゆっくりと布団から抜け出る、3人はまだぐっすり眠っている。

彼女は改めて、ソファで寝ている人物を確認する。やはり全くわからなかった。

何故こんな状況になっているのか。
昨夜何があったのか。
もしくは何もなかったのか。
聞き出したい気持ちもあるが、もし彼女にとって最悪な状況だった場合の気まずさを考えるととても彼らと会話したいとは思わなかった。
自分の中で整理が出来ていなかった。

部屋の入り口に置いてある、自分のバッグを手にした。バッグの中身を一応確認する。スマホや財布やキーなどの必需品は一応揃っているようであった。

ただバストを覆う下着だけは見つからなかった。
最後にもう一度部屋を見渡したがそれはやはり見当たらなかった。

最後にぐっすり眠っている3人と自分が寝ていたベッドを見て、ゆっくりと鍵を開けて、爽やかな朝の中へ彼女は飛び出して行った。
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