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官能的大恋愛
第16章 思いやりの感覚
今まで自分の事ばかりの私は、あなたに出逢って。

実は心を改めさせられる事ばかりで、ちょっぴり反省もしてるんだよ。

他人の真似事なんて、絶対御免で。

他人との共存すらも、出来るだけ避けてきた。

他人が思うような思いなんて、私はしたくもない。

だけど、それじゃダメなんだって。

自分を思いやるように、相手も思いやらなきゃ、自分の気持ちに溝が出来ちゃうよ。

って、ナガタッチの側にいると心に親身に伝わってきちゃう。

身を持って、私に他人と繋がる事の大切さを、他人を思いやる大切さを、私に教えてくれている。

そんな気がする。

こんな素敵な男性が、こんなどうしようもないガキみたいな32歳の私の彼氏で、本当に良かった。

そう思った。

深夜近くに家まで送ってもらって、後は眠るだけの私。

布団の中で、ナガタッチの事を思い出す。

出逢った頃からの今までを。

最初から、変わらず今も優しい。

その優しさを思い出し、私は涙が出た。

ひねくれてる嫌な私の部分を、ナガタッチの優しさがじわりと滲ませる。

腫れ上がる傷をナガタッチが、

「すぐ治るからね…大丈夫だよ…」

って、消毒してくれる感じ。
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