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愛してるからこそ...
第29章 結婚記念日と新居

加藤の所からは家までそう時間はかからない。
会社と家の中間より家に近いから車だとすぐだ。
駐車場に車を停めていると隣の家の
おばさんが犬の散歩をしていた。
「こんばんは。」
『あら、こんばんは。
お家出来たの?』
「はい。来週くらいに鍵とかもらう予定で…」
『あらそうー。須藤さん嬉しいわね。
あとは浩輔くんがねぇー…』
と笑っているがはっきりとは言わない。
早く結婚すればねと言いたいんだろう。
「そうですね。
でもすぐかも知れませんよ?」
『浩輔くんもいい人がいるのね!
それは楽しみだわ。』
なぜかおばさんが嬉しそうに帰っていった。
いや、俺は何も言ってねぇけど…
ま、いっか。
家に入るとダイニングから
「あー!お兄ちゃんつまみ食いダメー!」と
朱里の声が聞こえてくる。
家ができても食事はこっちでする予定だ。
みんなで食べた方が美味いし
朱里も作りがいがあるだろうから。
歩いて数歩で行き来出来るからそうしようと
打合せしている時にきめたんだ。
「ただいま。」
ダイニングに顔を出すとおかえりと浩輔さんが言う。
続けて朱里が笑顔でおかえりと言ってくれた。

