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愛してるからこそ...
第4章 あとを継ぐ男
「林、須藤から何か連絡があったら連絡する。
お前渡辺医院の近くに居てやってくれないか?」
『渡辺医院ってあのおじいちゃん先生のですか?』
「あぁ。あの医院は孫が継ぐらしい。
多分呼び出されたのはその孫だ。」
『へー、継いでくれる方が居たんですね。
分かりました。俺今日約束ないので大丈夫ですよ。
行ってきます!』
慌てて出ていこうとする林を呼び止める。
こいつもバカなのか...
「おい。何かあったらお前からも連絡しないと
いけないだろ?なのにそのままいくのか?
俺の携帯知らなくていいのか?」
すると意味を履き違えた林が目をキラキラさせ
『結城課長のプライベート番号っすか?
教えてください!!!』
げっ...こいつ俺に憧れているとか何とかで
朱里にベッタリだったんだっけ?
それより早くに行かせたかったから
名刺の裏に自分の携帯番号を書いて林に渡して
俺はこの書類を片付けることにした。
朱里から泣きながら電話があるまでの1時間が
すごく平和に過ぎたように思えた。
そしてその電話を聞いてから頭に血が上って
あまりよく覚えていない。
とりあえずあの男は許さない。