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もっと夢を見ていたい
第4章 17

受け付けをすると
お腹の大きな女の人
切なそうに目を伏せる女の人
落ち着かなかった。
それでも彼は私の手を繋ぎ
まだかまだかと順番を待つ。
『こちらにどうぞー』
そう言って看護師に呼ばれた。
お腹にジェルを塗られ
変な機械がお腹に当てられる。
『これが赤ちゃんですねー』
医師は画面を指しながら言った。
まだ人の形なんてしていない。
親指の爪ほどのそれ
ホントに私のお腹にあるんだろうか?
エコー写真をプリントアウトしながら
『少し彼女とお話させてもらえるかな?』
そう言って彼を部屋から出した。
『君は…母親になりたい…?』
『…え?』
『あまり気乗りしてないように見えるけど』

