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セックスと愛とフレグランス
第8章 とまどい

愛先輩は香水の小瓶を見つめながら、あたし、とつぶやいた。「小さい頃、シンデレラや白雪姫みたいなお姫様になりたかったの。でも、そんな綺麗な洋服なんて買えなかったから母親の安い香水を付けてお姫様気分を味わってたんだ。だから香水ってすごく大好きなの。――ちょっとだけ嗅いでみていい?」
どうぞ、と孝介が返すと、愛先輩は小瓶の蓋を開け、目を閉じながら香りを吸い込んだ。
「いい香り」と満足げにため息を漏らす彼女に、「喜んでくれてよかったよ」と兄がほっと胸を撫で下ろすようにいった。
「でもあたし、普段は飲食店でアルバイトしてるでしょ。だから香水ってなかなか付けるチャンスがないんだよね」
どうぞ、と孝介が返すと、愛先輩は小瓶の蓋を開け、目を閉じながら香りを吸い込んだ。
「いい香り」と満足げにため息を漏らす彼女に、「喜んでくれてよかったよ」と兄がほっと胸を撫で下ろすようにいった。
「でもあたし、普段は飲食店でアルバイトしてるでしょ。だから香水ってなかなか付けるチャンスがないんだよね」

