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セックスと愛とフレグランス
第8章 とまどい
はい、と返事をすると、

「トモヒロくん、いるよね?」愛先輩がドア越しに訊いてきた。

「はいっ、います」声のトーンを上げて返答をする。

愛先輩のいきなりの訪問に声が上擦ってしまい呼吸が苦しくなる。

「なんでしょう?」

テレビのリモコンをすばやく持ち上げ電源を切った。

室内に静寂に包まれる。

「あたしたちは食事を済ませたから下で食べてきて。お腹空いたでしょう。愛特製のざるそばも用意してあるけど、ソバは乾いちゃうと美味しくなくなっちゃうから早めに食べてね」
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