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郁美の真実 〜妻を閉じ込めた魂の檻〜
第8章 〜郁美、小学5年生 地獄の始まり〜
別に性的な意味合いは意識していなかった。

ただ単に締めつけが強ければ空想がリアルに盛り上がる。

それだけのつもりだった。

この行為について考えるとき、確かに変わった行為ではある。

しかし、まだまだ感性が成長途上にある多感な幼少期であれば、子どもによってはあり得る範囲の行為かもしれない。

これをもって、すでに性癖が歪んでいるとかいったレベルの話ではないだろう。

当時郁美が空想を広げた世界は、分刻みでスケジュールが決めれている自分の世界から、いつか誰かが救い出してくれるという思いを重ねたものかもしれなかった。

こんな行為も、郁美だけの秘密にしていれば、成長につれてなくなっていくはずだっただろう。

ところが、よそから見れば一見、奇行に見える秘密の行為に気づき、のぞき見ていた人物がいた。

郁美が小学5年生になったゴールデンウィークのころ、突然出来事は起こった。

郁美が叔父宅で用意されたいつもの部屋で、塾の宿題をする。

課題がひと段落し、ふと、ひと息つく郁美。

しばらくボーッとしていると、また空想の世界に入っていった。
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