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甘い瞬間まで待っていて
第5章 気の迷い
響也は悠妃と目線を合わせたままだ。

「社長もいい人見つけてくださいね。」

泉はさらりと言う。

確信犯だ。一時期 悠妃と響也の付き合っている

噂が会社が広まっていた。

…というより 響也が自分に言い寄る女社員に

社長が好きだと言いふらしていたのだ。

「私も頑張ろっ」

これで良かったじゃない。

そう言って悠妃は二人から離れた。

上手くごまかせたかな?

胸のつっかえたものが離れない。

足早に用のない書店へ悠妃は入った。
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