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第12章 どうしようない衝動に…。

しばらく
孝が事務所に戻ってこないことに
静香は妙な予感を感じた


『主任？』
静香は職員の駐車場につながる
事務所の裏口を開けた


そこには孝の姿がなく…

『いったいどこに行ったんだろう？』と
心のなかで呟きながら
ドアを閉めようとしたとき


『あ！主任………』
静香の視界の片隅に
クルマの中で
スマホから誰かと会話をしている
孝の顔が見えた

『まだ電話中だったのか…　相手は誰なのかな？　もしかして若い奥様なのかな？　ハァ…いいなぁラブラブで…』
静香はそう
ため息をつきながら
事務所に戻った


しかし
それから20分ほど経過しても
孝は事務所に戻らない…


『どうしたのかなぁ？』
静香は再び
裏口の扉を開けて
職員の駐車場を眺めた…。